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今回、自然河川に釣りに行く際の安全対策についてご紹介いたします。
大自然の美しい環境の中で釣りをするのは、日常では味わえない魅力を味わえる絶好の機会です。
綺麗でおいしい空気、透き通った川の水、生命感あふれる山の緑を楽しみながら魚に遊んでもらう。最高ですね。
ですが、自然には足場などの人工的な安全対策がされているところはほとんどありません。
時として天候の悪化により自然の脅威にさらされ、命までも危険に及ぶ場合があります。
毎年、日本各地で釣り人が事故により命を落としています。
どんなに安全対策をしていても絶対に安心ということはありませんが、被害を最小限に抑えるためにも、できたら行ってほしい安全対策です。
目次
釣行時の安全対策について(自然河川編)
服装
■メガネ・サングラス
どちらかは必ず着用してください。
自分や同行者のフライやルアーが顔めがけて飛んでくることもあるので、目を針から守るためにも釣り場での着用は厳守しましょう。
目に針がささったら最悪失明なんて事態もありえますから、、、
あとできたら、比較的色が薄めで紫外線カット率が高いサングラスがおススメです。
色が薄いと極端に瞳孔が開かず、紫外線を取り込む量を抑えることができます。
さらにいうと、主に釣り人向けに販売されている偏光機能をそなえたサングラスも、水面がよく見えてオススメです!
■帽子
これもできる限り着用してください。
サングラスと同じで、針から頭を守るためです。
あと暑い日の紫外線対策、熱中症対策にもなりますし、寒い日には防寒にもなります。
ツバのある帽子がおススメです。
目元への光を遮ることができるので、前方の水面がよく見えます。
■ライフジャケット
川に立ちこんでいて転倒することはよくあります。たとえ膝上程度しか水位がない川でもパニックを起こし溺れてしまった例も存在します。
自分は泳げるから大丈夫だと思っている方でも、万が一の保険として着用しておく方が安心ですね。
■ウェーダー
ウェーダーには丈の短いもの、長いものとあります。
ヒップウェーダーなど股上までしかない短いものは軽快に動くことができますが、転倒してしまった場合、まず間違いなく浸水してしまいます。
動きにくくてもできたら丈の長いウェーダーがおススメです。
生地素材については大きく2種類に分かれて「ナイロン」「ネオプレーン」があります。
ナイロンタイプが一般的で安価ですが蒸れやすく、ネオプレーンタイプは保温性が高く冬場におススメです。
その他「ゴアテックス」という蒸れにくい夏場に重宝する素材でできたものもありますが、かなり高価になります。
■ウェーディングシューズ
ブーツと一体型のウェーダーを身に着ける場合はウェーディングシューズは必要ございません。
ただ、ソックスタイプのウェーダーについては、別途ウェーディングシューズが必要になります。
靴底の素材は大きく2種類に分かれて「フェルトソール」「ラジアル(ゴム)ソール」があります。
ラジアルソールは陸上では通常の靴と同じように歩きやすいですが、苔に対してグリップが効きません。
少し歩きにくくても、できたらフェルトソールがおススメです。
■カッパ、ウェーディングジャケット
山間部の天気は変わりやすいので、突然雨が降る場合もあります。
足元も悪くなるので、基本的には釣りを中断するのが一番ですが、小雨時などでどうしても釣りを続けたいという時のため、カッパを持っていきましょう。
釣り専用のウェーディングジャケットは多少値段は高いですがたいへん便利です。
■紫外線対策
春先以降、釣り場の紫外線量は思っている以上のものです。
ならぜら、釣り場は基本的に日差しを遮るもがありません。さらに水面からの照り返し、水面からの蒸発により湿気も多い中で行います。
そうすると、過度な日焼けや熱中症の危険にさらされる可能性が高まります。
紫外線対策には
・帽子
・サングラス
・日焼け止めクリーム
・長袖シャツやアームカバーなど地肌を隠す服装
を装着するようにしましょう。
さらに熱中症対策として
・こまめな水分補給
・木陰の涼しいところでこまめな休憩
を心がけましょう。
■寒さ対策
秋~春先にかけての釣りは、マイナス気温になり、冷たい風が吹くことも頻繁にあります。
そのような状況を考慮して服装を選ぶ必要があります。
-上着-
できるだけ防風性があるものを選ぶようにしましょう。
おススメは圧倒的にダウンジャケットです。ダウンジャケットをお持ちでない場合は風を通しにくいものを選ぶようにします。
-中着-
体温で温まった空気を留まらせ、汗をかいた際の汗冷えを防ぐため速乾性があり、保温力が高い素材を使用した服がおススメです。
フリース素材の服が一番おススメです。
-肌着-
中着と機能的には同じですが、アンダーウェアとして売られている着心地のよいウール素材のものを選ぶようにしましょう。
アウトドアメーカーが販売している登山用の高価なものでなくても、ユニクロのヒートテックなどで代用できます。
Tシャツなどでよく使用されている綿(コットン)素材の肌着は、汗渇きがよくないので避けるようにしてください。
-頭・耳・首-
どの箇所も直に風に当たり体温を下げるので帽子、イヤーウォーマー、ネックウォーマーを用意されておくとよいでしょう。
-手-
釣りの最中は糸結びやキャスト時などで手を使う場面が多く、手全体を覆う分厚いグローブは釣りに不便がでるのでオススメしません。
とは言えども、冷たい水に触れたりすると手がしびれるほど痛く釣りを続ける気になりません。
そこでおススメなのが、必要な指だけ出すことができるグローブです。(フィンガーレスグローブなどと呼ばれています。)
糸結びに必要なのは親指から中指の3本が基本ですが、この3本のみ出すことができるグローブです。
これなら付けたまま釣りができ、手全体の保温にもなります。
あとは、定期的にカイロで温めるようにしましょう。
-足-
末端冷え性の方など、足先の感覚がなくなるほど冷えることがあります。
登山用などの保温性がある靴を履き、さらに靴下の重ね履きなどしておきましょう。
足裏用のカイロもオススメです。
車
道路わきの釣り場や駐車場に止めて歩いていく場合などはどんな車でも大丈夫ですが、山奥の釣り場については注意が必要です。
道路が整備されておらず、狭い道を通らないといけない場合もあるので、車高が低い車やバンなどの大きな車は通れない場合があります。
また、冬場は凍結の恐れがあるのでスタッドレスタイヤまたはチェーンが必須です。
連絡網
どこに釣り行く場合でも、身内や友人などに事前に「何時どこに行って、何時帰る予定か」を伝えておきましょう。
釣り場によっては携帯が繋がらないこともあるので、万が一の事故に備えて自分以外がSOSを出せる環境と整えておきましょう。
釣り
■山道歩き
目的の釣り場まで山道を歩いていくことがあります。
ある程度道筋がついている登山道を進むこともありますが、目的の釣り場に行くために藪の中をかき分けながら進むこともあれば、崖の上や下を通ることもあります。
さらに、釣具を装備した状態で歩くため登山用の装備と比べると各段に歩きにくい状態です。
なによりも第一に、通るのが危険だと思った際は引き返すか、回り道をするようにしましょう。
また、道に迷って帰れなくなることを防ぐため、事前に地元の釣具店などに行き道と帰り道の順路を確認しておきましょう。
■沢(川)歩き
どんなに小さな川でも、水に入れば足元が悪くなります。
岩が大きかったり、苔が生えてる場合は極端に滑りやすくなるので一歩一歩を注意して歩きましょう。
早く行きたいからといって、決して岩から岩にジャンプして移ろうなどと思わないように、、、
また、ある程度水位があり流れの早いところでは、流れに対して垂直にカニ歩きで渡るようにしてください。
同行者は渡ったり立ちこみしているけど、自分には危険だなと思った場合には、絶対に無理をしないようにしてください。
■自然の猛威
-雨による増水-
前日の雨、当日の急なゲリラ豪雨などで川の状況は一変します。
大雨後で川の濁りが強い状況ではそもそも釣りになりませんし、土砂崩れなどの危険もありますので、そういった場合には釣りの予定を中止しましょう。
雨の降り始めはさほど水位が上がりませんが、時間が経つにつれて水位が上がってくるので、降り始めたらできるだけ早めに帰りの予定を立てましょう。
-雷-
雷の音が聞こえたら、すぐに釣りを中断しロッドをたたんでください。
特にカーボン製のロッドは避雷針となり雷が落ちる可能性が高いです。
■野生生物対策
自然環境には多くの危険な野生生物がいます。
体格があり獰猛なクマやイノシシ。突然足元に現れる毒蛇。小さいので対策が難しく刺されるとやっかいなハチなど。
クマやイノシシには、鈴やホイッスルなどを使い、できるだけ近づかない(近寄らせない)ことが一番です。
一番厄介なのがハチですが、どんなに対策をしていても刺されることがあります。
刺されてしまった時のためにもポイズンリムーバーを常備しておきましょう。
また、どんな野生生物にもいえることですが、できるだけ刺激を与えないカラーの服装をしていくことが望ましいです。
黒や赤は野生生物を刺激するため極力さけて、薄いカラーの服装をするようにしましょう。
■釣り時間
山間部の日暮れは街中に比べると早いです。
帰りの時間を計算し、早めに釣りを切り上げて帰るようにしましょう。
釣りに夢中になって、気がついたら日が暮れていたなんてことがないように。
まとめ
自然環境には、上記に書いた以外にもたくさんの危険が潜んでいます。
安全な釣りになるよう、なにより大事なのは「無理をしないこと」。
楽しいはずの釣りが苦い思い出とならないよう、しっかりと安全対策をした上で無理をせずに釣りを楽しみましょう!
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